２日目
「No More BET」。ディーラーが両手をかざしBETが締め切られる。レイアウトは無数のチップで埋められてボールが何処に落ちても誰かは当たりそうだ。遠心力に逆らうのを止めたボールはウィルを数回バウンドした後にスポットに収められていった。
ガッシャ〜〜、ガラガラガラ（チップを回収する音）
Ｇ「ルーレットって簡単ですかね？」
Ｙ「簡単ですよ。シングルで当たれば３６倍もの配当ですよ。赤黒なら２回に１回は当たります」
Ｇ「あの０（ゼロ）って奴は何ですか？」
Ｙ「親の総取りですね」 （＊）厳密には違います
Ｇ「今は・・・０に落ちましたね」
Ｙ「そのようで・・・」
Ｇ「簡単ですね」
Ｙ「でしょ！簡単に金がなくなるでしょ！」
昼過ぎから買い物に出かけたものの、目的の物が見つからず無駄足に終わり、その後に望んだ勝負がルーレット。ベガスでは０と００があるダブルゼロ（アメリカンスタイル）が主流だが、ここ豪州では０のみのシングルゼロ（ヨーロピアンスタイル）が主流。普段はルーレットは、たしなむ程度にEVEN BETに賭ける事しかしないが、アメリカンスタイルに比べ控除率が半分なのも手伝って、今回は本気で責めてみる気になってきた。
Ｆ「次は２０だな。ロックオン開始」
Ｇ「乗った！！」
ふぉうのおやっさんは、一つの目に狙いを定め、そこに１目賭け。その上下左右に２目賭けをするといった、本人曰くショットガンフォーメーション。どんぴしゃで当たれば１０８枚（１枚＄５で計＄５４０）。当たれば確かに太い。けど３７通りの一つがそんなに当たるわけも無し・・・っと思うのが素人で、このお方の引きの強さを甘く見ちゃイケマセン。当たるんです、笑っちゃうほど。じゃあ、それに乗ればガッチョリだって？。その通り。しかし意地っ張りのよっちーがそれに乗ると思いますか？（涙）。
それでも勢いは我々にあったのか？。３人で相当の金を引っ張り出すことに成功。その後、よっちーはPaiGowのテーブルに向かい黙々と盲牌を開始。でっ、そこに現れたのが中学生みたいな少年。いや、豪州のカジノはセキュリティーが厳しく、未成年（１８歳以下）は立ち入りすら許されないので、この少年（にみえる人）も成人なのであろう。
でっ、その少年だ。テーブルに座ったが良いが、ルールが不明瞭らしく自身で賭けることはせず、他人のエリアに賭けるだけであった。最初によっちーのエリアに賭けてきて、そこで見事に勝利。それで気を良くしたのか？以後毎回よっちーのエリアに賭けてくる。そのときよっちーは非常に調子が良く、かなりの勝率で勝ち進み、その少年もチップがガッチョリ。えっと、上がりの１割程よこしてもらえないでしょうか（本音）。
しばらくすると、背後に気配が。
Ｇ「Ｇだ！」
Ｙ「Ｙだ！」
Ｇ「用件を聞こう」
Ｙ「別に用事は無いが・・・」
Ｇ「調子はどうですか？」
Ｙ「何か知らないが、チップがいっぱい増えてきました。けど、となりのクソガキは私の２倍以上のチップをかすめ取って気分が悪いですが」
Ｇ「んな時はメシです。メシいきましょう」
Ｙ「奢りですよね？」
Ｇ「なんでアンタに奢らなきゃいけないんだ？」
Ｙ「別に、おやっさんが奢ってくれてもいいですよ」
Ｆ「断る！！」
という訳で夕食へ。３人とも博打の調子が良かったので奮発して高めの中華料理屋へ。
Ｙ「さぁて、何食います？」
Ｆ「中国語ばっかりでサッパリ分からん。英語表記で何とか読めますが」
Ｙ「私は中国語のほうが読みやすいが・・・。おっ、これなんかどうですか？北京ダック付きのコース料理」
Ｇ「いいね、けどこれって１番高いコースメニューですよ」
Ｙ「クックックッ、何言ってるんですか。金ならあるじゃないですか、金なら」
Ｇ「そうだった」
Ｆ「そういえば」
Ｙ「でしょ〜〜〜♪」
３人「クックックッ♪」
北京ダックはそれなりに秀逸で、他の料理も総じて高レベル。勝っているときは良いメシを食うべきだ。明日は食えるかどうか分からないからな（苦笑）。北京ダック以外にも肉有り野菜有り魚有り謎の物体有りと盛り沢山な品々にご満悦だ。さて、本日のメインイベントの博打に移るか。
メインイベントの博打とは恒例のベッド争奪戦の事なのだが２日目は、負けて面白くないので、ここで詳しく記すのは止めよう。人の不幸は楽しいが自身の不幸は楽しいはずが無いので。兎も角、今夜はおやっさんとベッドを共にする羽目に。いい夢見れそうだ。
シャワーを浴びて再びカジノへ。最初にＢＪに座ったら、一瞬にして＄７００もの金を奪い取られる。あまりにも一瞬の出来事だったので追いはぎにでも遭った感覚だ。いや、ありゃ〜追いはぎだな。
Ｆ「おっ、ＢＪですか。調子はどうです？。６時間でＵＳ＄３０００負ける勢いとか？」
Ｙ「あ〜た、そりゃ〜〜禁句だよ」
Ｆ「まあまあ、でも手持ちチップ少ないね。Buy inは？」
Ｙ「かれこれ７００程」
Ｆ「ほう、このペースだと記録更新？プププッ」
Ｙ「大丈夫、７００位、パーフェクトぺアで一撃だから」
Ｆ「あんたの負ける理由が今わかったよ・・・」
しっかしパーフェクトペア（＊最初に配られた２枚がペアであることに賭ける）って出ないもんだな。MAX＄２５で３０倍ブチ当てたら一撃だと思ったのに・・・。よりによって隣に座っていたおっさんがブチ当てやがった。や〜〜めた、こんな追いはぎみたいな博打を打っている場合じゃない。ここは一つ盲牌でも。
でっ、PaiGowだ。最初はチマチマと＄１００づつ賭けていたのだが、これだと＄９５しか儲からないことに気づいた。でっ、太く張ってみた。すると負けるとイタイ事に気づいた。さてどうしよう。幸いに夕食前に打ったPaiGowは相当勝っていた。この金なら無くなっても良いカナ、って勢いで再び太く張り続けた。
結局PaiGowは＄１００のショボ負け。コミッションを考慮すると勝率的には５割を・・・って事を考えるのが面度なほど眠くなってきた。時刻はAM3:00を廻っている、眠いはずた。睡眠薬代わりにＢＡＲでビールを立て続けに２杯ほどあびて就寝・・・。
っの前に本日ファイナルＢＥＴ。ここに来てバカラを打ってない。長時間に渡り丁半博打を打つのは澳門で懲りたので１発勝負。過去の出目を考察するようなことはしない。つ〜か眠くて面倒。テーブルに向かい何も考えずに＄３００ほどＢＡＮＫＥＲへポイッ♪。これまた眠そうなディーラーがやる気の無い手振りでめくったカードはＢＡＮＫＥＲの楽勝。＄１５のコミッションを差し出すと、EVEN Moneyがどうのこうのと？？？。後で知ったのだが、このカジノのバカラはＢＡＮＫＥＲサイドのコミッションが存在しないのね。その代わり「６」で勝ったときの配当が半分だそうだ。
配当を握り締め、ご機嫌で部屋に戻ると、キッチンに昨晩と同様の光景が・・・。目眩がしたのは酒の仕業にしておこう。頭クラクラしてきました。オヤスミ。
本日の負債総額 ＋＄５００
